労働委員会関係裁判例データベース

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概要情報
事件名  ネスレ日本(第三島田工場) 
事件番号  東京高裁平成12年(行コ)第117号 
控訴人  ネスレジャパンホールディング株式会社 
控訴人  中央労働委員会 
控訴人参加人  ネッスル日本労働組合島田支部 
被控訴人  ネスレジャパンホールディング株式会社 
被控訴人  ネッスル日本労働組合島田支部 
被控訴人  中央労働委員会 
判決年月日  平成13年 4月 9日 
判決区分  一審判決の一部取消し 
重要度   
事件概要  本件は、会社が、組合員のビラ配布活動を妨害し、これに警告したこと、警告を理由に、一時金である「大入袋」を減額したことが、それぞれ不当労働行為であるとして申立てがあった事件である。
 初審静岡地労委は、警告書の発出等によるビラ配布活動妨害の禁止、「大入袋」減額分の支払い及び文書掲示を命じたところ、これを不服として会社から再審査の申立てがなされ、中労委は、初審命令を維持した。
 会社はこれを不服として、東京地裁に取消訴訟を提起し、同地裁は中労委命令の一部を取り消すとの判決を言い渡した。
 会社及び補助参加人組合はこれを不服として、会社及び組合は東京高裁に控訴を提起していたが、同高裁は会社の控訴を棄却し、組合控訴部分について、原判決を一部変更する旨の判決を言い渡した。 
判決主文  1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用(補助参加によって生じた費用を含む。)は原告の負担とする。 
判決の要旨  2620 反組合的言動
3020 組合活動への制約
組合がビラ配布等の組合活動を行う契機となったのは、会社の組合に対する不当労働行為であることのほか、ビラ配布等の場所、時間帯、態様、内容等を総合すると、会社が、組合の申請するビラ配布等を拒否する意思を予め明確にしていたことは、会社の施設管理権の濫用であると認められるような特段の事情がある場合に該当すると解すべきであり、組合が、会社の許可を得ることなくビラ配布等をしたことは、その当時の組合の置かれていた状況に照らし、組合活動としてやむを得ない行為というべきであるから、会社の施設管理権を侵害するものとはいえず、工場の管理職等が組合によるビラ配布等に対し中止を迫り、警告を発したことは、ビラ配布を妨害し又は威嚇するものであるから、労働組合法七条三号に該当する不当労働行為に当たるとされた例。

2900 非組合員の優遇
会社が、組合員のX1ら4名に対し、欠勤日数に応じて計算した金額の「大入袋」しか支給しなかったことについては、X1のY1課長代理の妻に対する脅しの件及びY2課長代理に対する暴言の件につき警告したこと並びにX1の無断職場離脱の件及び加藤の無断欠勤の件をいずれも本件「大入袋」の支給金額の算定に当たり、欠勤日数の計算上、欠勤とみなしてこれを減額したものであり、不当労働行為に該当するとは認められないが、他の組合員12名のビラ配布等について警告を受けたことを理由に欠勤として扱って欠勤日数に応じて計算した所定の金額の「大入り袋」しか支給しなかったことは、労働組合法第七条第三号の不当労働行為に該当するとされた例。

業種・規模  飲料・たばこ・飼料製造業 
掲載文献  労働委員会関係裁判例集36集123頁 
評釈等情報   

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顛末情報
行訴番号/事件番号 判決区分/命令区分 判決年月日/命令年月日
静岡地労委昭和62年(不)第3号/他 一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む)  平成 1年 9月18日 決定 
静岡地労委昭和60年(不)第2号/他 一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む)  平成 1年 9月18日 決定 
中労委平成 1年(不再)第98号 再審査棄却(初審命令をそのまま維持)  平成 9年 2月 5日 決定 
東京地裁平成 9年(行ウ)第62号 救済命令の一部取消し  平成12年 2月23日 判決