労働委員会関係裁判例データベース

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概要情報
事件名  東日本旅客鉄道(千葉動労支配介入) 
事件番号  東京高裁平成13年(行コ)第32号 
控訴人  中央労働委員会 
控訴人参加人  国鉄千葉動力車労働組合 
被控訴人  東日本旅客鉄道株式会社 
判決年月日  平成13年11月22日 
判決区分  控訴の棄却 
重要度   
事件概要  本件は、東日本旅客鉄道株式会社の千葉運行部担当課長が、組合員に対する出向先からの復帰時面談の際、同人に対して復帰時の配属先を希望どおりの運転区とすることを示唆するなどした言動が組合からの脱退を勧奨する不当労働行為であるとして申立てがあった事件である。
 初審千葉地労委は、会社に対し、管理職らをして、組合から脱退を勧奨するなどして組合の運営に支配介入させてはならないこと及び文書手交を命じ、中労委もこれを維持したところ、会社は、これを不服として東京地裁に行政訴訟を提起し、同地裁は、中労委の救済命令を取り消す旨の判決を言い渡した。
 中労委は、これを不服として、東京高裁に控訴したところ、同高裁は、本件控訴を棄却するとの判決言い渡した。 
判決主文  本件上告を棄却する。
本件を上告審として受理しない。
上告費用及び申立費用は上告人兼申立人の負担とする。 
判決の要旨  2610 職制上の地位にある者の言動
2620 反組合的言動
課長が組合員に対する面談の際に、提案活動、小集団活動等の会社の施策に反対し、会社の定めた服装の整正、動力車乗務員作業標準すら守らない職員がいることや今後の関連事業の展開や人材の育成等に必要な出向等をストライキで阻止しようとする職員がいることを述べて批判したことは、威嚇的な態様程度にわたるものでも、組合活動を萎縮させるものではなく、将来自分が指導を担当することになる組合員に対し、管理職の立場から、企業経営上の事項に関する自己の見解を表明し、会社の業務の適正な遂行の重要性を訴えて協力を求めたもので、言論の自由の範囲内にあるというべきであり、また、第2回面談の際に組合員から組合を替わるから千葉運転区にしてほしいと言われた際も自分自身の問題であり、自分で考えて決めるよう答えていることから、これらの課長の発言は、労働組合法第七条第三号の支配介入に当たらないとされた例。

業種・規模  鉄道業 
掲載文献  労働委員会関係裁判例集36集923頁 
評釈等情報   

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