労働委員会関係裁判例データベース

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概要情報
事件名  帝京学園 
事件番号  東京地裁平成10年(行ク)第50号 
申立人  中央労働委員会 
被申立人  学校法人帝京学園 
申立人参加人  帝京中高等学校教職員組合 
判決年月日  平成13年 7月19日 
判決区分  全部認容 
重要度   
事件概要  本件は、学園が春闘要求書に関する団体交渉に、実質的な交渉権限のない者を出席させ、学園が主張する根拠についての具体的な説明や資料の提示をしなかったことが争われた事件で、東京地裁は、中労委命令(7不再26、10・12・16決定)に基づく緊急命令申立てを認容し、誠実に団交に応じること、文書掲示等を命じた。 
判決主文  1 被申立人は、被申立人を原告とし、申立人を被告とする当庁平成11年(行ウ)第157号不当労働行為救済命令取消請求事件の判決確定に至るまで、申立人が、平成8年(不再)第17号事件について平成11年5月12日発した命令の主文第l項1に従わなければならない。
2 申立費用は、補助参加によって生じたものも含め、被申立人の負担とする。 
判決の要旨  7321 全部認容された例
本件団体交渉における学園側の出席者であるY1及びY2理事は、実質的な交渉権限を有していたとはいえず、Y1及びY2理事らの学園側は、組合との団体交渉で確認していたモデル賃金表を提出せず、現行の賃金体系についての客観的根拠を示してはいなかったことからすれば、学園が誠実に本件団体交渉にあたったということはできず、労働組合法七条二号の不当労働行為が成立するとした本件命令に違法はないとされた例。

6140 訴の利益
本件命令時及び発令後の団体交渉においても、学園は、現行の賃金体系の合理性を具体的資料を提示するなどして説得しようとしているところがなく、また、組合と合意達成の可能性を模索する態度を示していたとはいえず、組合の救済利益は、本件命令発令時にも、発令後も存在するというべきであるから、本件命令発令後の団体交渉の経緯を理由に、本件命令がその発令根拠を失ったとすることはできないとされた例。

7230 必要性の審査
7321 全部認容された例
学園は、本件命令を任意に履行していないところ、学園のした不当労働行為の内容、程度からすれば、組合と学園の健全な労使関係の運営と憲法二八条で保障された団結権の侵害に対する回復を図るためには、本件命令で支持された本件初審命令主文第1項を直ちに履行させることを要するというべきであるから、緊急命令を発する必要性も肯定することができるとされた例。

業種・規模  教育(自動車教習所を含む) 
掲載文献  労働委員会関係裁判例集36集1071頁 
評釈等情報   

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