労働委員会関係裁判例データベース

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概要情報
事件名  東海旅客鉄道(東京運転所脱退勧奨) 
事件番号  東京地裁平成14年(行ウ)第45号 
原告  東海旅客鉄道株式会社 
被告  中央労働委員会 
被告参加人  ジェイアール東海労働組合 
判決年月日  平成15年 1月29日 
判決区分  請求の棄却 
重要度   
事件概要  本件は、東海旅客鉄道株式会社の新幹線鉄道事業本部管理部人事課長及び同本部東京運転所の助役が、JR東海労東京運転所分会の組合員2名に対して組合からの脱退を勧奨したことが不当労働行為であるとして争われた事件である。
 東京地労委は、会社に対し、脱退勧奨による支配介入の禁止及び文書掲示を命じたところ、これを不服として会社から再審査の申立てがなされ、中労委は、助役の発言は不当労働行為に当たるが、人事課長については支配介入に当たる発言をしたとは認められないとして初審命令を一部変更した。会社は、これを不服として行政訴訟を提起したが、東京地裁は、請求を棄却した。 
判決主文  1 一審被告及び一審参加人の控訴に基づき、原判決中一審被告敗訴部分を取り消す。
2 一審原告の請求を棄却する。
3 一審原告の控訴を棄却する。
4 訴訟費用及び参加によって生じた費用は、第1、2審とも一審原告の負担とする。 
判決の要旨  2625 非組合員化の言動
3410 職制上の地位にある者の言動
Y1助役は、東京運転所長を補佐し、同所における人事管理、労務管理について一定の影響力を有していたこと、Y1助役の「東海労に来たら指令科へ行かせてやる」との発言は、助役としての立場を利用した発言であること、一方、同発言は、東海労組の組織拡大を図るため、東海労組の役員としての立場において組合活動として行った側面があるが、上司である助役の立場を利用して、JR東海労からの脱退を勧奨したという側面も有していたというべきであるから、これはJR東海労に対する支配介入に当たるとされた例。

2625 非組合員化の言動
3410 職制上の地位にある者の言動
Y1助役は東京運転所において所長を補佐するという重要な職務を担当し、人事管理、労務管理について一定の影響力を有していたもので、単純に末端の労働者とはいえないこと、同人は、JR東海労が会社に対して争議行為の予告通知をし、会社とJR東海労が緊迫関係にあったとみられる当日に、個人的関係にあったとは言い難い組合員X1を酒食に誘った上、助役としての影響力を行使したと受け止められる発言をしていることを総合すれば、Y1助役は、JR東海労を嫌悪する会社の意を体して組合員2名に対してJR東海労からの脱退を勧奨したと認めるのが相当であり、Y1助役の行為は、使用者の行為と評価することができるから、会社がこれに対して不当労働行為責任を負うとした本件命令は正当であるとされた例。

業種・規模  鉄道業 
掲載文献   
評釈等情報  中央労働時報 2003年7月10日 1015号 36頁 

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顛末情報
行訴番号/事件番号 判決区分/命令区分 判決年月日/命令年月日
東京地労委平成4年(不)第14号 全部救済 平成7年5月9日
中労委平成7年(不再)第25号 一部変更 平成13年12月19日
東京高裁平成15年(行コ)第51号 棄却 平成15年9月29日
最高裁平成16(行ツ)2号
最高裁平成16(行ヒ)2号
上告棄却、上告不受理 平成18年12月8日