労働委員会関係裁判例データベース

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概要情報
事件名  西日本旅客鉄道(委託業務打切り) 
事件番号  東京高裁平成17年(行コ)第132号 
控訴人  全大阪金属産業労働組合 
被控訴人  中央労働委員会 
被控訴人補助参加人  西日本旅客鉄道株式会社 
判決年月日  平成17年10月26日 
判決区分  控訴の棄却 
重要度   
事件概要  本件は、被控訴人補助参加人会社の使用者性が争われた事件である。
 被控訴人が会社の使用者性を認められないとして控訴人の再審査における救済申立を棄却し、東京地裁における原審もこの命令を支持したが、これを不服として控訴人が東京高裁に控訴した。
 同高裁は、これを棄却した。 
判決主文  1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用(補助参加によって生じたものを含む。)は、控訴人の負担とする。 
判決の要旨  6320 労委の裁量権と司法審査の範囲
控訴人は、原判決が被控訴人補助参加人会社の使用者性に関し朝日放送事件についての最高裁判決の基準を踏襲しながら、本件事案へのあてはめについては、その基準に従わず同事件の控訴審判決に依っているとする主張については、原判決は、大誠電機吹田出張所における本件入換誘導業務遂行の実態に関して、被控訴人補助参加人の指揮命令の下に置かれていたとは認められないこと、大誠電気が被控訴人補助参加人から独立した従業員採用、配置、人事管理を行うとともに、独自に賃金を決定していたことから、大誠電機吹田出張所従業員の基本的な労働条件等について、被控訴人補助参加人が部分的とはいえ雇用主である大誠電機と同視できる程度に現実的かつ具体的に支配、決定できる地位にあったとは認められないと判断したものであり、上記最高裁判決の基準の趣旨に則って本件を検討し、判断したことが明らかであり、控訴人の主張は理由がなく採用できないとされた例。

6120 取消訴訟の対象
原審松永証言によっても、本件入換誘導業務は、通常の場合、被控訴人補助参加人主任から交付された工程打ち合わせ連絡表と車両配置図に従い大誠電機吹田出張所の従業員が同社の作業主務者の指示の下に行っており、この場合は、被控訴人補助参加人の主任は立ち会っておらず、通常の作業に特に変更の必要が生じた場合のみ、被控訴人補助参加人の主任が作業現場において具体的指示をすることがあったにすぎないことから、本件入換誘導業務の際、被控訴人補助参加人の主任が立ち会っていないとした原判決は誤っていないこと、車端ダンパー取外し及び取付け作業については、特急車が入場した際だけではあったが、空気コックの洗浄作業はほぼ毎日平均すれば30分ないし1時間程度あったことが明らかであることから、車端ダンパー等作業が毎日行われていたとする原判決は誤っていないこと、大誠電機吹田出張所における本件入換誘導作業の具体的業務分担が、同社の所長又はY1主任によって、同出張所従業員各人の資格、経験等を考慮して決定されており、これに被控訴人補助参加人が関与したことは原判決認定のとおりであり、本件入換誘導作業の毎日の具体的作業分担について、大誠電機に裁量の余地はなかったとする控訴人の主張は採用できないこと等控訴人が、原判決の事実誤認を主張する点はいずれも採用できないとされた例。

6222 団体交渉拒否
控訴人と団体交渉能力を有する相手方は、当該従業員と雇用契約を締結している使用者と認められる者でなければならず、それは被控訴人補助参加人ではなく、大誠電機であることは明らかであるが、そうすると、本件団体交渉事項②(分会員の雇用の安定と雇用確保に関する事項)についての被控訴人補助参加人の使用者性は認められないこと、また、同交渉事項①(分会員の雇用喪失に繋がる被控訴人補助参加人と大誠電機との契約打ち切りに至る事実経過の確認)については、あくまでも当該従業員を雇用しているのは大誠電機であるから、仮に同契約の打切りが同従業員の雇用の喪失につながるという事情があるとしても、それだけでは、団体交渉事項についての使用者性を被控訴人補助参加人に認めることはできないこと、さらに、本件団体交渉事項③(分会の組合事務所設置等、組合活動の便宜供与)についても、当該従業員の就労場所が被控訴人補助参加人の吹田工場であるという事情があったとしても、それだけで、組合事務所設置等の便宜供与について団体交渉を求める相手方たる使用者を同補助参加人であると認めるべき合理性はないこと等から、被控訴人補助参加人に本件団体交渉事項との関係で使用者性が認められるとする控訴人の主張には理由がないとされた例。

業種・規模  鉄道業 
掲載文献   
評釈等情報   

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顛末情報
行訴番号/事件番号 判決区分/命令区分 判決年月日/命令年月日
大阪府労委平成11年(不)第71号 却下 平成13年12月4日
中労委平成13年(不再)第61号 棄却 平成15年7月16日
東京地裁平成15年(行ウ)第568号 棄却 平成17年3月30日
最高裁平成18(行ツ)10号
最高裁平成18(行ヒ)20号
上告棄却、上告不受理 平成18年7月14日
 
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